パクロブトラゾール処理がラッカセイの同化産物分配と収量に及ぼす影響

妹尾幸子・礒田昭弘

ジベレリン生合成阻害剤のパクロブトラゾール溶液を100、200、400ppmの濃度で、莢形成開始期、莢肥大前期、莢肥大中期に茎葉処理した.莢形成開始期または莢肥大前期に処理した区では対照区より草高が5〜10cm低くなり、同化産物の茎への分配が減少し、莢への分配が増加する傾向がみられた.莢形成開始期または莢肥大前期に100、200ppmで処理した区は、それ以外の区より莢数が増加した.子実収量は、いずれの処理時期の区でも処理濃度100、200ppmの区で増加が認められた.特に莢形成開始期または莢肥大前期に100、200ppmで処理した区の子実収量は約370kg/m2で対照区より約20%高かった.