簡易積算日射計によるダイズ小葉面受光量の測定

礒田昭弘・吉村登雄*.石川敏雄*.野島博・高崎康夫(千葉大学園芸学部・*千葉大学映像隔測研究センター)

要旨:簡易積算日射計は,フィルムに色素を展着させたもので露光により退色することから日射量を測定するもので,軽量(70mg,12mm x 35mm),安価,同時に多くの点で測定できる.圃場条件下で生育させた2品種のダイズ2個体の全ての小葉に簡易積算日射計を貼り付け,小葉面の受けた2日間の積算日射量を測定した.各層の平均受光量は,地面に近くなるにしたがい次第に小さくなった.全小葉のうち数枚は全天日射量と同程度の日射を受けていた.受光量のうち分枝の小葉で受光される割合は,開花期には約60%,幼莢期には約70%であった.また,頂小葉の受光量は左右小葉に比べ4〜10%大きかった.

キーワード:簡易積算日射計,ダイズ,受光量,葉群構造.