ソルガムの刈取り後の腋芽伸長に及ぼす施肥量・栽植密度の影響

野島博・礒田昭弘・高崎康夫(千葉大学園芸学部)

ソルガムの分げつタイプの異なる2品種を用いて、施肥条件と栽植密度の違いが1番刈りおよび2番刈り乾物収量にいかなる影響を与えるかを検討した.特に刈取り後の腋芽伸長に及ぼす再生茎数と1茎重の影響を検討した.
その結果、1番刈り乾物重は茎重型のFS401Rでは多肥・密植によって増収するが、茎数型のSX11では密植の効果がみられなかった.これは主に、主茎の1茎重の減少程度の差によるものであった.
2番刈り乾物収量においては両品種とも疎植区で高くなる傾向を示した.主茎からの再生と分げつからの再生に分けてみると、疎植区ではそれらの再生1茎重の差は少なくなり、主茎からの再生重の増加とともに分げつからの再生重は重くなった.一方、密植区では主茎からの再生が主体であるが、分げつからの再生重によって乾物収量に差がみられた.
したがって、2番刈り乾物収量を高めるためには分げつからの再生を良好にるすることが重要であると思われた.

キーワード:腋芽伸長、栽植密度、再生長、施肥量、ソルガム