生物学 I

2010年度の試験の正解と解説

2010年度生物学1試験(國分担当分)問題1の正解と解説
科名 種名 特徴 解説
A イチョウ目 4 2 3または4 イチョウの葉は薬用とされ、欧米でよく使われています。他の多くの裸子植物と同様に風媒花です。
B オモダカ目 2 5 5 サトイモ科の花は肉穂花序で、その外側に仏炎苞と呼ばれる構造をもちます。
C キジカクシ目 5 6 6または3 ネギ科はタマネギのように球根をつくるものとつくらないものがあります。球根は鱗茎というタイプです。ニンニクのように薬用植物になるものもあります。
D キンポウゲ目 出題ミスのため正解なし
E ナデシコ目 1 3 2または1 ベタレインは特殊な色素で、ナデシコ目の限られた科の植物でのみ合成されます。ボルシチの色をつけるビートから最初のベタレインであるベタシアニンが単離されました。真正双子葉類は基本的に三孔性花粉をもちますので、2も正解です。
F シソ目 3 1 2または7 キンギョソウは重要な花卉の一つですが、シロイヌナズナやイネと並ぶモデル植物の一つです。特に色素合成や花の形に関して分析が進んでいます。
生物学1試験(國分担当分)問題2−4の正解と解説
問題番号 正解 解説
II. 1 リンドウ目とシソ目、ナス目、ガリア目それぞれのMRCAの現生種からの近さで判断します。他の3題も同様です。
2
3
4
III.
IV. 1 系統樹は進化の歴史そのものと言えます。これを推定することによって、それぞれの生物の形態がどのように進化してきたか考察することができます。
2
3
4 心皮を獲得し、胚珠が保護されることで繁殖に有利になったのが被子植物です。今のところ、現生の裸子植物すべての共通祖先が種子植物全体の共通祖先と違うという確実な証拠は得られていません。

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2011年10月9日作成、2011年10月9日更新

國分 尚 (Hisashi Kokubun)
hkokubun at faculty.chiba-u.jp