に含まれる 色素調べ方


色素の種類 で述べたような色素グループは、さらに小さな構造に分けられています。

例えばOH基(水酸基)や糖がどの位置にいくつ結合しているか(図2、図3)といった違いです。

それによって、色素は非常におびただしい数の物質として区別されます。現在までに、フラボノイド色素は2000以上の色素として分けられています。

図2 アントシアニン類(クリサンテミン) 図3 フラボン類(ルチン)

個々の物質の構造を決定するには、高度な分析技術が必要です。

目の前にある花の色がカロチノイドか、フラボン類か、アントシアニン類か、あるいはベタレイン色素であるかという程度の大まかな見分け方は比較的簡単にできます(表1)。


ここでは比較的簡単な以下の2つの方法を紹介します。

  溶液への溶解性と酸・アルカリ添加による色の変化での色素の判別

  クロマトグラフィーによる色素の判別


表1 花に含まれる主な色素成分の色と性質

色素

溶性 色の変化
アルカリ
フラボノイド アントシアニン類 橙、赤、紫、青 青〜紫 次第に退色
フラボン類 濃黄 不変
カロチノイド 黄、橙、赤 不変 不変
ベタレイン ベタシアニン類 赤紫 不変
ベタキサンチン類 不変 不変
クロロフィル 不変 不変

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