クロマトグラフィーによる色素の判別


水や油への溶解性や酸・アルカリ添加による色の変化から含有色素を区別する方法を述べたが、実際には多くの場合、花色は1種類の色素だけでなく多種類の色素で構成されている。よって、溶液への溶解性と酸・アルカリ添加による色の変化での色素の判別方法で記述した色の変化を呈しないことがある。この場合には含まれる個々の色素を分ける必要がある。最も一般的で、しかも簡便な方法はクロマトグラフィーである。実験方法の詳細は花色分析で述べる。

 

Q.クロマトグラフィーとは

“各種の固体を固定相とし、その一端においた試料混合物を適当な溶剤で移動させ、各成分の吸着性などの差異に基づく移動速度の差を利用して、これらを互いに分離する技術”である。濾紙、薄層、カラムなど、さまざまな固定相が用いられる。


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