花色とは


花とは顕花植物の生殖器官全体であり、花色とはその示す色です。

花色が赤、黄、青など様々な色に見えるのは花弁に含まれている色素のためです。

花色には植物が種を維持していく上で重要な役割、つまりミツバチなどの訪花昆虫の眼を惹き、 植物の生殖をより確実にするという役割があります。


花色とミツバチの行動との関係はかなり前から観察され、『ミツバチは青色を最も好み、 黄色や人間が有色と認識できない程度に淡い黄色(自然界の白色花のほとんど)まで感じる』とされています。これらの花は可視光(人間が感じることができる光の領域)をほとんど吸収しません が、紫外光をかなり吸収する色素(フラボン類)が含まれており、昆虫はこのような光を感受して飛来すると考えられています。

  赤外部 可視部 紫外部
みえない 緑青 みえない
ミツバチ みえない

図1 人間とミツバチの色の認識範囲(黒線の枠内が識別できる)

自然界の花と昆虫、花と動物との関係とは別に、人間は植物生殖の手助けとしてではなく、より美しい色彩豊かな花を得ることを目的とした、本来自然界にはない花色を園芸植物として作り出しています。


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