その後平成3年度からは、学部改組により大講座制となり、当研究室は研究教育分野として園芸経営経済学研究室とともに生物資源経済学講座を構成することになった。この新大講座では、国際的視点および歴史的視点を取り入れながら、国民経済の中で農業と他産業の関係を分析し、農業問題の研究教育を目的とするものであった。園芸流通経済学研究室においても、その方向で研究課題の設定が行われた。
研究室開設以来、当研究分野は、農産物の流通問題を一貫してテーマとしてきたが、その間に教員にもかなりの移動があり、研究内容にも少しづつ変化が現れてきた。当初は園芸農産物を中心とする農産物流通の現状分析とともに歴史的研究にも力が入れられていたが、最近は単なる農産物流通に留まらず、新たに食品流通の産業組織論的および農産物の加工までも含めて食糧供給システム全体を射程においたフードシステム論的な研究が行われるようになった。また、発展途上国の開発論的な研究が付け加えられた。
当研究分野の担当授業科目は、学部に関しては、生物資源流通論(慶野)、フードシステム論(斎籐)、経済学基礎論B(不破)、農業団体論(慶野)、農業マーケティング論(斎籐)、農業金融論(不破)、生物資源流通論演習、専攻研究などである。また、大学院に関しては、園芸流通経済学特論I(慶野)、同II(斎籐)、同III(不破)、生物資源流通政策論(慶野)、生物資源流通機構論(慶野)、生物資源流通経営論(斎籐)などがある。
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