アスパラガス茎枯病 本文へジャンプ

 自宅の庭にアスパラガスを植えて収穫を楽しんでいましたが、2013年5月に、アスパラガス茎枯病(写真1)が突然発生しました。



写真1 我が家の庭に発生したアスパラガス茎枯病。


 アスパラガス茎枯病は、Diaporthe asparagiPhomopsis asparagi) という糸状菌の一種により引き起こされる病害です。感染部位には黒い斑点がたくさん見られます(写真1)。風が吹くと、この部分から茎がポキッと折れてしまいます(写真2)。感染が広がると株全体が枯れてしまいます。


写真2 茎は感染部位から簡単に折れる。


 感染部位に認められる黒い斑点は、分生子殻(柄子殻)と呼ばれる病原菌の組織です。植物組織内に形成された分生子殻の
中には、菌の分生子(無性胞子)がたくさん作られています(写真3)。分生子は分生子殻からあふれ出し(写真3・4)、伝染源になります。分生子殻は固い“殻”なので、これが内部の胞子を守る役割を果たし、翌年の伝染源にもなります。撤去して適切に処理する必要があります。



写真3 病原菌の分生子殻の断面図。中には大量の胞子(分生子)が形成される。


写真4 分生子殻からあふれ出る分生子。黒い斑点から出る黄色っぽいものが分生子の塊。



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