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2016年度染色体学会賞の受賞について

掲載日:2016/11/09

本学の菊池真司助教(生物資源科学コース 栽培・育種学領域)が染色体学会賞を受賞しました。

受賞対象研究:

トレニアの種間雑種における染色体行動の解析

アゼナ科の花卉園芸植物であるトレニアの2種、Torenia fournieri (2n=2x=18)とTorenia baillonii (2n=2x=16) は異なる染色体数を持ちます。この2種の種間雑種を育成し、減数分裂の染色体の対合を観察すると、8本の二価染色体と1本の一価染色体を形成することが分かりました。これは核型の変異として一般的な染色体の再配列とは別に、特定の1対の染色体の増減による種分化が起きた可能性を示しています。そのような異数性による種分化の機構はこれまで知られていませんでした。菊池助教は東南アジアを中心に野生種の探索を行い、それを用いた分子系統解析から、T. bailloniiが1対の染色体を減らして種分化に至った可能性を明らかにしました。また、ゲノム分析や次世代シークエンサーを利用した比較ゲノム解析から、数本の染色体の間で染色体突然変異による染色体の再配列が生じた結果も示しました。一方、異数性による種分化の可能性を示す結果も残されており、今後の情報解析や連鎖解析、FISH解析による仮説の検証が期待されています。

上記の特異な核型の進化の発見に加え、種間雑種の細胞における親種の染色体の行動に関する一連の研究成果に対して、2016年度の染色体学会賞が贈られました。





*写真は、東京大学(一条ホール)で行われた授賞式の様子と、記念として贈られたクリスタル賞楯です。
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