1.コンピュータの基礎

1.1情報量の単位

1.1ハートレーの情報量 H

K個の文字を持つアルファベットがあるとき,1文字のもつ情報量Hは以下のように定義される。単位はbit(ビット)Hは整数として使用されることが多い。

 

H=log21/k=log2K (bit)

 

例) メモリ素子(0,1)一つ:Hlog2=1(bit)

サイコロの目(1〜6)一回:H=log2=2.585→3(bit)

英字アルファベット(27文字)の一文字:H=log227=3.3224(bit)

遺伝子(AGCT)の一つ:H=log24=2(bit)

10進法数字(0〜9)一数字:H=log210=3.3224(bit)

 

例題

当用漢字(1850文字)一文字の情報量を求めよ。

H=log21850(bit)を求めたい。

210=10241850211=2048

なので,10log2185011

H =log21850=10.・・(bit)

したがって,当用漢字(1850文字)一文字の情報量は11 bit

 

1.2 Byte(バイト)と,二つの数え方

情報量の単位としては,1byte(バイト,8bit=1byte) ­も,よく用いられる。

情報量が大きいときは,KBMBGBTBなどの単位が用いられる。

210は,1024でほぼ1000なので,1キロバイトと呼ばれる。また,1MB1GB1TBなども次のように定義される。(定義1)

 

210       1024byte                        1KB(キロバイト)

(210)    1,048,576 byte                            1MB (メガバイト)

(210)    1,073,741824 byte        1GB (ギガバイト)

(210)4      1,099,511,627,776 byte              =1TB (テラバイト)

 

ところで,ちょっとややこしいが,1KB1000byteとして,1MB1GB1TBについても,次のような定義もある。

103 byte1KB

106 byte1MB

109 byte1GB

1012 byte =1TB

とする場合もある。(定義2)

 

定義1の方が,定義2よりも1MB48,576 byte1GB73,741824 byte1TB99,511,627,776 byte大きい。定義2の数え方をしたほうが,量が大きく見えるので,ハードディスクの容量の場合,定義2のような数え方をすることが多い。

たとえば定義2の数え方だと,40GBは,4000,000,000byteであるが,4000,000,000byteを定義1の数え方で表すと37.2GBとなる。Windowsでは前者の数え方をするので,40GBのハードディスクを買ってきて取り付けても,37.2GBと表示される。(ちょっと損した気分。)

一方メモリは定義1 の数え方をするが,コンピュータ上の表示は定義2の場合もある。たとえば,定義1 512MBのメモリは,536070912byteなので,パソコンの起動画面で536MBと表示されたりする。(ちょっと得した気分。)

 

1.3文字のコード

(1)   ASCII(アスキー)コード

パソコンで使用される英数文字は,ASCII(アスキー)コードが用いられる。

ASCIIコードでは,一文字表すのに1バイトを使用する。

2256なので,1バイトでは256文字からなるアルファベットを表すことができる。

ASCIIコードでは,英語のアルファベット大文字,小文字(AZa~zで,26×2=52個),数字(0910個),カナ文字(ア〜ンで約50),その他記号やコードから成り立っている。

(2)   漢字のコード

216=65,536なので,2バイトでは65,536文字からなるアルファベットを表すことができる。漢字もアルファベットとして見ると,文字の種類は5,000程度なので,漢字一文字は2バイトで十分表すことができる。

パソコンでよく使用される漢字コードは,SJISUNIX で使用される漢字コードはEUCであるが,どちらも2バイトのコードである。

世界中の文字を2バイトコードで表してしまおうというのでできたのが,UNI CODE という規格である。しかし,使用頻度は低いものを含めると漢字は数万文字あり,世界中の文字を2バイトで表すことは不可能。したがって,UNI CODEが含んでない漢字が多数ある点などが大変不評である。

1.4ハードウェア,コンピュータの構造

コンピュータの構造は,図に示したようなもので,コンピュータの発明以来,あまり変化していない。

 

入力装置

人間の五感に相当。情報の入力を行う部分。

キーボード,マウス,マイク,カメラなど

 

中央演算装置(CPUと主記憶装置メモリ)

人間の脳に相当。中心的な演算を行う部分CPUと記憶する部分メモリから成る。

中央演算装置(Central Processing Memory

主記憶装置(メモリ,Memory

メモリには2種類ある。

ROMRead Only Memory)書き換え不可

RAMRandom Access Memory)書き換え可

 

出力装置(CRT,液晶ディスプレー,プリンタ,スピーカー)

情報の出力を行う部分。

 

補助記憶装置

メモ帳に相当。メモリの情報を補助的に記録しておく部分。

最近のパソコンに使用されているのは,以下のように多数のメディアがあり,容量も異なる。

 

メディア名                                       容量

ハードディスク                                数十GB〜百数十GB

メモリカード(規格多数)              MB〜1GB

ディスケット(FDD                    1.44MB

CD-ROM                                        700MB

DVD-ROM                                      4.7GB

DVD-RAM                                       4.7GB

DVD-R/RW (その他規格多数)          4.7GB

MO                                                  128MB256MB640MB1.3GB

 

1.5ムーアの法則(Moore’s Law

CPU,メモリ素子の集積密度は18ヶ月で2倍になる。」

詳しくは,以下のページ参照

http://www.intel.com/jp/home/technology/20ghz.htm

インテルのマイクロプロセッサの進化の歴史

 

CPUの変遷(Intel社)

4004800880808086802868038680486PentiumPentiumU→Pentium3→Pentium4Pentium M

詳しくは,以下のページ参照

http://www.intel.com/jp/home/technology/processor/index.htm

 

 

1.6お薦めページ

インテルミュージアム

http://www.intel.com/jp/home/museum/index.htm

何か調べたい時

http://www.google.co.jp

コンピュータ用語辞典

http://yougo.ascii24.com