JABEEとは
千葉大学園芸学部にはJABEE(日本技術者教育認定機構、「ジャビー」と読みます)が認定する教育プログラムとして、緑地環境学プログラムがあります。緑地環境学科の履修要件に従い、124単位以上を修得し、学士の学位を得た者が、緑地環境学プログラム修了者となります。
JABEE:Japan Accreditation Board for Engineering Education
学習・教育到達目標
緑地環境学プログラムでは、本プログラムの修了者の持つべき能力として、次に示す(A)〜(F)の学習・教育到達目標を定めています。
(A) 時代にふさわしい高い専門性と総合的判断力をもち、国際化・情報化の進んだ人類社会の一員として、創造的に行動する表現能力
(B) 社会や環境に対する技術者としての専門的・倫理的責任を理解する能力
(C) 環境と園芸に関する科学と技術の基礎的な知識
(D) 緑地環境を保全・創造・管理するための基礎的な知識と技術力および計画能力
(E) 緑地環境を適切に利用し、保全・創造・管理する専門的な技術力と計画能力
(F) 社会の変化や技術の進歩に対応し、与えられた制約下で物事を主体的に考え、チームで協力し、行動し、表現することのできる能力
育成しようとする自立した技術者像
緑地環境学プログラムが育成しようとする自立した技術者像は,以下の通りです。ここで示す技術者像は,プログラム修了時点での姿ではなく,社会に進出してしばらくの期間が経過した後の姿です。
3教育プログラム共通
人と自然が共生する豊かで持続的な環境を保全し創造するために,緑地環境に関わる解析や,計画・設計,施工・管理・運営に関わる知識・技術を身に付け,持続可能な自然と社会に貢献できる技術者
3つの教育プログラムにおいて,上記の技術者像は以下のように具体化されます。
環境造園教育プログラム
国土計画や地域計画、緑地の計画・設計・施工・管理、土地利用計画・管理、景観計画・管理、都市再生や都市の成長管理、自然再生や自然環境の保全管理、町づくりや環境マネジメント、道路・河川等の緑化・管理、建物の緑化・管理など、広領域から小領域まで緑に関わる環境やランドスケープの計画に関する知識・技術を持ち,造園空間の設計、風景保護、都市や農山村の環境再生・整備を図りながら、自然と共生する生活環境を美しく構成・管理する技術者
緑地科学教育プログラム
生物学と地学に関するフィールドワークを基礎にして、緑地に生ずる諸過程のモデリング・緑地建設・自然環境管理に関する知識・技術を身に付け,持続可能な自然と社会の基盤づくりに貢献できる技術者
環境健康教育プログラム
園芸療法やアロマセラピー等の療法的・福祉的な植物の利用や、医療福祉施設の緑化、薬用資源植物、環境教育等に関する知識・技術を身に付け、QOL(Quality of Life)の向上やストレス緩和、精神的な安らぎなど、人と環境のより良い関係に関する問題に対して幅広く対処する技術者
JABEEが認定する教育プログラムにおいては、以下に示すような知識・能力(知識・能力観点)を修得することが要求されています
(a)地球的視点から多面的に物事を考える能力とその素養
(b)技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、及び技術者の社会に対する貢献と責任 に関する理解
(c)数学、自然科学及び情報技術に関する知識とそれらを応用する能力
(d)当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
(e)種々の科学、技術及び情報を活用して社会の要求を解決するためのデザイン能 力
(f)論理的な記述力、口頭発表力、討議等のコミュニケーション能力
(g)自主的、継続的に学習する能力
(h)与えられた制約の下で計画的に仕事を進め、まとめる能力
(i)チームで仕事をするための能力
(a)〜(i)の基準と(A)〜(F)の学習・教育到達目標との関係を下の表に示します。
緑地環境学プログラムの学習・教育到達目標とJABEE知識・能力観点との対応表
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(a)
地球=
的視点から多面的に物事を考える能力とその素養 |
(b)
技術=
が社会や自然に及ぼす=
影響や効果、及び技術者の社会に対する貢献と責=
任 に関する理解 |
(c)
数学=
、自然科学及び情報技術に関する知識=
とそれらを応用する能力 |
(d)
当該=
分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用す=
る能力 |
(e)
種々=
の科学、技術及び情報を活用して社会の要求=
を解決するためのデザイン能 力 |
(f)
論理=
的な記述力、口頭発表力、討議等のコミュニケーション=
能力 |
(g)
自主=
的、継続的に学習する能力 |
(h)
与え=
られた制約の下で計画的に仕事を進め、まとめる能=
力 |
(i) チームで仕事をするための能力 |
(A) 時代にふさわしい高い専門性と総合= 的判断力をもち、国際化・情報化の進んだ人類社会の一= 員として、創造的に行動する表現能力 |
◎ |
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○ |
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◎ |
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(B) 社会や環境に対する技術者としての= 専門的・倫理的責任を理解する能力 |
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◎ |
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○ |
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(C) 環境と園芸に関する科学と技術の基礎的な知識= |
◎ |
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◎ |
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(D) 緑地環境を保全・創造・管理するた= めの基礎的な知識と技術力および計画能力 |
◎ |
○ |
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◎ |
◎ |
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○ |
○ |
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(E) 緑地環境を適切に利用し、保全・創= 造・管理する専門的な技術力と計画能力 |
○ |
○ |
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◎ |
◎ |
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○ |
○ |
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(F) 社会の変化や技術の進歩に対応し、= 与えられた制約下で物事を主体的に考え、チームで協力= し、行動し、表現することのできる能力 |
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◎ |
○ |
◎ |
◎ |
◎ |
◎ |
緑地環境学プログラムの学習・教育到達目標と授業科目との関係
この表の授業科目を履修することによって緑地環境学プログラムの学習・教育到達目標が達成されたと認定されます。
技術士とは
「技術士」は、「技術士法」に基づいて行われる国家試験(技術士第二次試験)に合格し、登録した人だけに与えられる称号です。国はこの称号を与えることにより、その人が科学技術に関する高度な応用能力を備えていることを認定することになります。また, 「技術士補」は「技術士法」に基づく国家試験(「技術士第一次試験」)に合格し、登録した人に与えられる称号です。 緑地環境学プログラムを修了すると、技術士資格の第一次試験が免除され、申請により技術士補となることができます。