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「宇宙農業の未来を切り拓く!!」宇宙園芸国際ワークショップが開催されました

「宇宙農業の未来を切り拓く!!」宇宙園芸国際ワークショップが開催されました

掲載日:2025/03/18

2025年3月9日〜10日、千葉大学松戸キャンパスにて、宇宙園芸研究センター主催の国際ワークショップが開催されました。

このワークショップには、日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)、アメリカ航空宇宙局(NASA)、欧州宇宙機関(ESA)、ドイツ航空宇宙センター(DLR)、オーストラリア研究会議宇宙植物中核研究拠点(ARC Centre of Excellence in Plants for Space)などの国内外の宇宙機関や研究機関の専門家が集まり、月面や火星での植物・作物生産に関する最新の研究成果を共有し、今後の宇宙農業の可能性について議論を深めました。
2日間で延べ150人ほどが参加しました。

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講演をする髙橋宇宙園芸研究センター長                   日出間特任教授の講演の様子

また、ワークショップの一環として、招待講演者向けに、松戸キャンパスにある、普段は非公開の閉鎖型植物工場の見学が行われました。
見学では、月面環境を模した条件で栽培されたトマト、イチゴ、ダイズ、レタスなどが展示され、宇宙農業の実現に向けた具体的なイメージがさらに明確になりました。

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閉鎖型植物工場の説明をする後藤教授                    閉鎖型植物工場の内部の様子

各セッションのパートでは、以下のテーマを中心に議論されました:
・宇宙探査における植物利用と食料供給
月面農場の実現に向けた技術的課題や、長期的な月面滞在を支えるための資源リサイクル戦略が紹介されました。過酷な宇宙環境において、どのようにして植物を利用し、食料供給を確保するかが重要な課題となっています。

・宇宙環境での植物生産に向けた環境制御技術
微小重力や紫外線、温度など、宇宙特有の環境に適応した植物生産技術が求められ、地球外での植物栽培の新たなアプローチが議論されました。さらに、閉鎖生態系における資源リサイクルの重要性が強調されました。

・閉鎖生態系における資源リサイクルの重要性
宇宙空間で持続可能な生活を実現するためには、限られた資源をいかに効率よく循環させるかが鍵となります。ゼロエミッション技術や、資源リサイクル型の食料生産システムが今後の課題解決に貢献する可能性があります。

今後に向けた展望
今回のワークショップは技術革新と国際協力の新たなハブとなり、宇宙農業の実現に向けた新たな一歩を踏み出すための出発点となることが期待されています。
未来の宇宙農業を実現するため、ここから新しい挑戦が始まります。

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