後藤英司教授、宍戸雅宏教授の最終講義が行われました
掲載日:2026/03/13
2026年3月6日(金)に、令和7年度をもって退職される大学院園芸学研究院の後藤英司教授、宍戸雅宏教授の最終講義が、松戸キャンパスで行われました。
会場には学生や卒業生、教職員など多くの聴講者が集まり、長年にわたり本学の教育・研究に尽力された両教授の講義に耳を傾けました。
<後藤 英司 教授>
後藤教授は東京大学を卒業後、同大学助教授等を経て、2004年3月に千葉大学に着任されました。植物環境工学を専門とし、植物工場や施設園芸などの分野で20年以上にわたり国内外の研究をリードしてこられました。国の研究プロジェクトにも多数参画し、JAXA「月面農場ワーキンググループ」の委員長も務められました。

講義では「温室にサル、植物工場にロボット、月面農場に火星人、そして最後にクロロフィル人間」と題し、農業人口の減少という社会課題を背景に、施設園芸や植物工場の未来の可能性、人がより効率的に農業に関わるためのスマート農業のアイディアなどを紹介されました。さらに、宇宙園芸研究センターが取り組む月面での食料生産技術にも話題が広がり、真面目な語り口の中にユーモアを交えた講義に、会場は終始和やかな雰囲気に包まれました。


<宍戸 雅宏 教授>
宍戸教授は千葉大学を卒業後、アリゾナ大学やブリティッシュコロンビア大学で研究を重ね、青年海外協力隊としての活動も経験されたのち、1998年4月に千葉大学に着任されました。以来28年にわたり植物病理学分野の教育・研究に携わり、植物と微生物の相互作用に関する研究のエキスパートとして多くの研究成果を挙げられました。

講義では「植物病原菌の生態研究と科学哲学」と題し、カナダで研究していた際に出会った恩師の影響を受けて取り入れた科学哲学の考え方と、ご自身の研究との関わりについて語られました。演繹法や帰納法といった科学的思考を、仮説・実験・考察という研究プロセスに重ねながら、これまでの研究人生を振り返りました。講義の締めくくりには「科学は答えが1つにかぎらない」という言葉が語られ、物事を哲学的かつ論理的に捉える研究姿勢がとても印象的でした。

