国際宇宙ステーションから帰還した植物実験サンプルをJAXAから受け取りました
掲載日:2024/12/25
千葉大学園芸学部の宇宙園芸研究センターにおいて、日出間 純 特任教授を中心とする研究チームは、国際宇宙ステーション(ISS)を利用した宇宙実験「宇宙微小重力・高紫外線ストレスに対する植物の応答解析」(Plant UV-B)を、千葉大学・JAXAの共同研究で実施しています。
この宇宙実験は、宇宙微小重力と紫外線が植物の成長に及ぼす影響を解析することを目的としています。
第1回目の宇宙実験は、今年8月にISSで実施されました。
その貴重なシロイヌナズナのサンプルは、12月18日にSpaceX 31で帰還し、NASAを経由して、12月25日に千葉大学松戸キャンパスにて、JAXA職員から日出間特任教授に引き渡されました。
今後、日出間特任教授らのチームは、この宇宙実験サンプルを用いて、細胞生物学的手法による細胞内でのオルガネラ動態やプロテオーム解析等を実施し、宇宙環境における植物栽培技術の確立を目指します。
また、宇宙環境ストレスに対する障害と修復、さらに植物の適応機構を明らかにする予定です。
また、研究室に設置されていた「3DRクリノスタット」という地上でも様々な重力環境をつくり出す装置についても紹介していただきました。
この装置に設置された3軸を回転させることによって、月面や火星などの微小重力環境、さらには数Gの重力をかけるなど、重力をコントロールしながらの実験が可能になります。
今後は(千葉県ならではの)落花生でも実験をされるそうです!
実験詳細はJAXAの公式ページをご覧ください。
JAXAの古閑さんからサンプルを受け取る日出間特任教授
3DRクリノスタット 宇宙空間で栽培されたシロイズナズナのサンプル