概要
①ヒアリング調査(対面インタビュー調査)を重視している
 「現実に起きている複雑な社会現象を把握するために、関係者の持つニュアンス・感情なども重要な手がかり だと考える。」

②現状分析・発見型の研究スタイル
 「現実に起きている社会現象は極めて多様な側面を持つので、一般的には表面的に理解され、簡単な命題と して(例.郊外の空洞化・農地の荒廃)現わされ、政策論に移行することもあるが、こうした社会現象の裏に潜む 事実に目を向け発見することを目的とする。」

③多くの地域を訪れ、異文化・異世界・違う考え方に触れ、真理の発見をする
 「多くの地域を訪れ、様々な空間、様々な考え方に触れ、思考することが研究上の喜びである。新しい世界を発 見する喜びがある。」

④地域の人々との交流
 「地域の人々と話し合い、地域のことを勉強させて頂き、時には酒なども飲みながら、エネルギーを頂いている (場合によってはエネルギーをお返ししている)。」

⑤住民参加論・運動論と計画理論を分けて考え、後者を重視する
 「住民参加論・運動に関わりながら、これを中心的な研究の対象とはしていない。空間計画の研究者として理 論構築に貢献したい。」

研究成果
①子供の遊び場に関する研究
②子供が犯罪に遭う空間に関する研究(子供にとって安全なまちづくり)

③高齢者の生活構造とオープンスペースの計画に関する研究
④障害者の生活構造と空間利用に関する研究

⑤街路空間に関する研究(コミュニティ道路、路地空間など、人や商店街が元気になる街路空間に関する研究)
⑥公園に関する研究(公園の住民利用、評価、団地内オープンスペースの利用など、市民農園やウオーターフ
  ロントの研究等がある)
⑦都市計画制度に関する研究(土地区画整理事業、都市再開発事業の手法・緑地計画・利用実態に関する研
 究、生産緑地の運用等)

⑧農村の景観形成に関する研究(景観施策の現状と課題)
⑨農村の持つ農的資源の発掘に関する研究(水郷集落、漁村集落等を含めた農村空間の空間構成原理、人々
 の生活行為と農的環境の関係、農村文 化、共同空間利用、祭りなどの変遷に関する研究)
⑩農村の持続可能性に関する研究(農村空間の維持管理に関わる空き家、農地の管理手法に関する研究と提
 案、Iターン、Uターン者の生活構造等)
⑪農村における負の環境遺産に関する研究(農村における産廃や残土投棄に関する研究)

⑫住民参加手法に関する研究 
⑬レクレーション空間に関する研究(都市や農村における住民、来訪者のレクレーション生活構造とこれに対応
 したレクレーション空間論)
⑭イギリスにおける地域振興施策に関する研究(グリーンツーリズム、EU共通農 業施策、リーダー事業等を含
 めたEU全体の動きとスコットランド、イングランド、 ウエールズにおける独自の施策展開に関する研究)

注:齋藤研究室の現在行っている研究だけでなく、以前の宮崎元男教授、中村攻教授主宰の研究室時代を含めた研究成果概要である。