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緑地環境学科

概要

私たちを取り巻く自然環境や日常生活を営む環境について,特に緑地環境を対象としてその仕組みの解明や保全の技術,さらには快適なランドスケープを創造または再生していくための調査・計画・施工・管理の技術,自然環境の管理技術,環境に関する文化論,心身の健康の向上を目指した緑の利用などに関わる教育・研究を総合的に行っていきます。本学科は環境造園学、緑地科学、環境健康学の3教育研究プログラムから構成されています。

卒業後は,大学院進学はもとより,技術系の公務員,緑地環境の調査・計画・設計のコンサルタントや施工管理に係わる技術者,環境NPOのメンバーなどとしての活躍が期待されます。

資格など

JABEE(日本技術者教育認定機構)の認定により、卒業生は技術士資格の一次試験免除と技術士補の取得が可能です。

指定の科目を修得して卒業すれば、技術士補、樹木医補、森林情報士2級、自然再生士補、中学校教諭一種(理科)、高等学校教諭一種(理科、農業)、学芸員、司書、登録ランドスケープアーキテクト補(RLA補)になることができます。受験資格の獲得・資格取得に必要な実務経験などが短縮または免除される資格として、技術士、樹木医、造園施工管理技士、土木施工管理技士、管工事施工管理技士、建築施工管理技士、登録ランドスケープアーキテクト(RLA)、普及指導員、労働安全コンサルタント、労働衛生コンサルタント、二級建築士・木造建築士などの資格が取得可能です。

JABEEについての詳細はこちらから

環境造園学プログラム

造園空間の設計、風景保護、都市や農山村の環境再生・整備を図りながら、自然と共生する生活環境を美しく構成・管理できる技術者が求められています。本プログラムは日本で最も長い歴史をもつ本学造園学の蓄積の上に、これらの課題を解決しうる緑地環境やランドスケープの計画・設計・施工・管理の総合的な学問体系を構築しつつ、緑地を基盤とした環境形成の理論と技術に長けた専門家を養成します。

※園芸学部環境造園学プログラムの卒業制作及び大学院園芸学研究科ランドスケープ学コースの修士制作は、こちらをご覧ください。

目標

本プログラムでは国土計画や地域計画、緑地の計画・設計・施工・管理、土地利用計画・管理、景観計画・管理、都市再生や都市の成長管理、自然再生や自然環境の保全管理、町づくりや環境マネジメント、道路・河川等の緑化・管理、建物の緑化・管理など、広領域から小領域まで緑に関わる環境やランドスケープの計画・技術を学ぶことができます。卒業後は、国家・地方公務員の造園・土木・環境に関わる技術行政職、現場で実践的能力を発揮するプランナーやデザイナー、施工・管理の技術者としての活躍が期待されます。

社会の要請に応えていくために

ヒートアイランドや都市洪水などの構造的課題を抱える都市の環境再生、地域の生活環境やランドスケープの保全、過度の人工環境がもたらすストレスを軽減・緩和するための環境整備、過疎化・人口減少が進む農山村の環境保全・整備。環境負荷低減が求められる道路の緑化、治水・土地保全機能を維持した自然再生が課題となっている河川・港湾の環境再生等々、当該分野に求められる課題は、広範多岐に渡っています。これらの課題に対応するため、本プログラムでは人と自然の共生環境を計画・設計し施工・管理・運営できる技術教育を基本に、建築学や都市計画学、土木学などとも連携できる能力を養います。

緑地科学プログラム

緑地分野の自然科学的側面の教育を担当します。生物学と地学に関するフィールドワークを基礎にして、緑地に生ずる諸過程のモデリング、緑地建設、自然環境管理に関する能力を養成します。とりわけ、今後求められる持続性社会の基盤を構成する緑地環境の整備・管理・運営、道路・ 河川・港湾などの緑化・自然再生などを具体的に展開できる技術を教育研究します。

目標

プログラム履修者は、地球温暖化や生物多様性保全といった地球環境問題と地域の環境問題の基本的な理解をもとに、都市における環境負荷の軽減や生活環境の構成、快適性向上に不可欠な緑地の整備・管理、農村環境の整備・管理、道路・河川・臨海地の緑化・自然再生、環境アセスメントなど自然環境の保全管理を担当する技術者として活躍することが期待されます。卒業後実務経験を経て取得することになる資格は、技術士(環境)、樹木医などです。

社会の要請に応えていくために

開発・利用と環境との持続的な調和のための自然環境マネジメント、環境負荷の低減が強く求められる都市の緑化、治水・土地保全機能を維持しながら自然再生が大きな課題となっている河川・ 港湾の環境再生など、当該分野の技術者に求められる社会的課題は広範多岐に渡っています。本プログラムは、これらの社会的課題に対応するため、人と自然の共生環境を具体的に整備・管理できる技術の教育を特長としながら、関連する建築学、都市計画学、土木学などと連携できる能力を養います。

環境健康学プログラム

本プログラムでは、園芸療法やアロマセラピー等の療法的・福祉的な植物の利用や、医療福祉施設の緑化、薬用資源植物、環境教育等に関する教育研究を行い、緑地や造園、園芸の知識や技術の上に健康や療法に関する知識、医学的根拠、福祉的発想を付加し、QOL(Quality of Life)の向上やストレス緩和、精神的な安らぎなど、人と環境のより良い関係に関する問題に対して幅広く対処できる能力を身につけた人材を育成します。

目標

本プログラム履修者は、園芸・福祉・医療の分野での一定の水準の知識と技術を有し、対象者の全人的QOLの向上に関わることのできる人材として活躍することが期待されます。卒業後に実務経験や研究等の実績を積むことにより、人間植物関係学会認定の園芸療法アシスタントや登録園芸療法士の資格取得が可能です。医学や福祉的な視点から病院や高齢化対応施設の緑化の技術者として、医療福祉関係や造園関係の分野への就職が可能です。

社会の要請に応えていくために

ストレス社会である現在、園芸療法をはじめ森林療法や環境教育など、緑地や植物、園芸の療法的・福祉的効果が期待されています。また、高齢化社会に伴い医療福祉施設を利用する機会が増えることから、これらの施設の緑化も重要な課題となっています。この様な複合的な課題を解決するには学際的な視点を養う必要があります。本プログラムでは園芸学に加え、関連分野である医学、薬学、看護学、教育学、人間工学などのスタッフによる講義や演習を取り入れることで、これらの学際的課題に対応できる視点と多くの人が心身ともに健康で豊かな人生を過ごすことに寄与できる知識と技術を養います。

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