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半田 裕紀さん

~畜産の生産現場を支える--卒業生が語る仕事の魅力と挑戦~

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氏名:半田 裕紀さん
卒業学科/専攻:食料資源経済学科(2016年度卒業)
勤務先:公益社団法人 中央畜産会
経歴:千葉大学園芸学部食料資源経済学科卒業後、2016年4月より現職

(インタビュー実施月:2025年3月)
(インタビューアー:吉田 行郷 教授)

Q1.初めに、なぜ公益社団法人中央畜産会に入社されたのですか?

学生時代から食品、経営、経済に興味がありました。また、昔から運動が好きで在学時はスポーツジムでアルバイトをしていました。
就職活動の際には、食品分野の中でも運動に欠かせないたんぱく質が多く含まれる乳製品やお肉などに関連し、また経営や経済にも関連する仕事を探していましたが、なかなか見つけ出せずに苦労しました。
そのような時に当時のゼミの先生に相談をしたところ、(公社)中央畜産会をご紹介いただき、安全で美味しい畜産物の安定供給に向けて、畜産経営に幅広い支援を実施していることに魅力を感じ、入社に至りました。

Q2.主にどのようなお仕事をされていますか?

中央畜産会は、畜産に関する技術及び経営指導の中心となる組織であり、昭和30年の設立以来、全国の畜産会組織と手を携えながら、家畜の飼養管理や飼養規模、飼養形態、保健衛生等に関する技術や経営の指導を行っています。私が現在担当している業務は、主に次の2つです。

1つ目は、畜産経営の収益性等に関する分析業務です。
全国約300戸の酪農・肉用牛経営の経営・技術の成績を分析し、その結果を経営指標としてとりまとめています。
この経営指標は、ある畜産経営の収益性や技術成績が全国の畜産経営と比較して優れているかを評価する際に活用されており、経営改善計画(改善目標)を立てる際の目安にもなります。

2つ目は、優良経営の表彰行事である「全国優良畜産経営管理技術発表会)の運営です。
この発表会では、全国の優良な畜産経営が参加し、書類審査、現地審査、業績発表を通じて特に優秀な経営を選抜します。
そして、厳しい選考を通過した経営には農林水産大臣賞などが授与されます。
さらに、本発表会における農林水産大臣賞受賞事例は、農林水産祭* においても2年連続で天皇杯を受賞されており、私たちは3年連続の受賞事例の輩出を目指して取組んでいます。

これらの業務を通じて、日本の畜産経営の改善に貢献したいと考えています。

*農林水産祭:全国各地の表彰行事において農林水産大臣賞事例を受賞した事例が参加する国民的な祭典

Q3.千葉大学では、どのような学生生活を送っていましたか?

学生時代にしっかりと勉強に取り組めていたかと言うと、正直、微妙なところかもしれません。
一方で、就職後には、授業で習った統計や簿記などに関連する内容を取り扱うこともあり、「あの時にもっと真面目に勉強していれば」と思うこともあります。
千葉大学は授業内容がかなり充実しているので、もし今、学生に戻れるなら、必死に勉強に励むと思います。

また、現在携わっている業務の中には、園芸学部の先生にご協力いただいているものもあります。
園芸学部の先生方は、各分野におけるスペシャリストですので、専門的な視点から様々なアドバイスや指導を受けています。
先生方は、在学中だけでなく、卒業後も本当に頼りにできる存在だと実感しています。

Q4.最後に、学生へのメッセージをお願いします。

食料資源経済学科の魅力は、農学系と経済学の両方の要素を兼ね備えている点です。
在学中から幅広い分野に接することができ、就職時にも視野が広がりやすくなります。
実際に、私の同級生も、学生時代の専攻にとらわれず、様々な業種や業界に就職していますし私自身も、在学時にはほぼ未経験だった畜産分野に携わることを選びました。

また、この学科は自分の時間を作りやすいため、時間的にも余裕のある学生時代に色々なことにチャレンジしておくと、経験値も増えますし、自分の興味や関心が早く見つけられると思います。
もし、園芸から少し視野を広げて、畜産に携わってみたいという学生がいれば、就職先の1つとして中央畜産会をご検討いただけると嬉しいです。

半田さん、ありがとうございました!

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