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石井 智子さん

~環境・自然、そして人とのつながりを大切に活動しています~

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氏名:石井 智子さん
卒業学科/専攻:緑地・環境学科(2000年度卒業)/自然科学研究科環境計画学専攻(2002年度修了)
勤務先:NPO法人 千葉自然学校
経歴:千葉大学大学院自然科学研究科修了後、入社

(インタビュー実施月:2024年12月)
(インタビューアー:野村 昌史 教授・高橋 輝昌 教授)

Q1.なぜ今の職場に入ろうと思いましたか?

もともと環境問題に興味があり、大学入学後も自然に親しんだり環境を守る活動をするサークルに入りました。
いろいろ活動している中で、もっと人々が「自然」に接するきっかけを作る仕事がしたいと考えました。
そこで自然と人との橋渡し役をするインタープリターの研修を奥多摩のビジターセンターで受け、「千葉でもできないかな」と思っていました。
その頃にちょうど「NPO法人 千葉自然学校」が設立され、そこで主催された研修会に参加したところ、当時の事務局長に「一緒にやってみますか?」と声をかけられて今に至ります。

Q2.今はどんな仕事をされていますか?

NPO法人 千葉自然学校では、自然体験を通じて千葉県の里山・里海の保全と地域の活性化を目指しています。
自然体験を企画したり、その広報を行ったり、千葉県内で活動する様々なジャンルの団体を繋げるネットワークの構築、企業のCSR活動(利益に直結しない社会的な活動)企画を通して子ども達に環境教育を行ったりと、いろいろ関わってきました。
千葉県の地域資源や人材を活用しながら、自然体験活動に関わり、それをいろいろな面で支えていけたらと思っています。

Q3.なぜ園芸学部に入学しようと思ったのですか?

幼少期は都会で育ち、その後も学校や部活と、自然とはあまり関わっていなかったので、自然や環境を勉強することに憧れのようなものがありました。
大学を選ぶにあたり『緑地・環境学科』があることが決め手でした。
勉強でも、そしてサークル活動でも自然に関わることができ、自然って面白い、すごい、そして怖い面もあることを実感することができて、本当にいい体験ができました。

また、学部2年生の時に、内モンゴルのクブチ沙漠の緑化活動に参加する機会がありました。
現地に行ってポプラの木を植えたのですが、現地の人達と話しても全然喜んでいなくて驚きました。
彼らは「実のなる木がいい」とか、求めるものが違っていたんです。
その時、「沙漠を緑化するには単に木を植えるだけではダメなんだな、もっと現地のことを知らなければ、そして現地の人も含めて皆が環境問題に興味を持ってくれて、そして継続的に興味を持ってもらえるような活動が大事だ」と思ったんです。
それが今後の進路についていろいろ考える自分の原点になったと感じています。

Q4.なぜ緑地植物学研究室(現 再生生態研究室)に入ろうと思ったのですか?また、研究室の生活はどうでしたか?

沙漠の緑化なども視野に入れた幅広い研究テーマを行っていると感じたからです。
研究室に入ってからは、ミツバツツジの研究をしながら、自然を伝えるために学術的な知識を身につけようと思いました。
森林内でのツツジの分布状況やポリネーター(送粉者)を調べるための野外調査を行い、遺伝子を調べる室内実験も行いました。
遺伝子の研究は応用昆虫学研究室で行いましたが、アウトドアとインドアの研究ができ、成果を論文として残せたことも嬉しかったです。

また、応用昆虫学研究室が主催する「夏休み昆虫教室」に関われたのもいい経験でした。
昆虫教室は今も続いていると聞いて嬉しく思います。

最後に、学生へのメッセージをお願いします。

自分はやりたいことを『やりたい』と言い続けていたら、周りからご縁をたくさんいただけました。それがきっかけになり、多くのことを体験できました。
学生さん達も、今でしかできないことを体験してほしいと思います。
勉強でも実習でもサークル活動でも...いろいろなことに積極的に取り組んでいくと、そこでの発見や驚き、感動から新たに進む道が開かれたりすると思います。
そして、人と人とのつながりを大切にしてほしいと思います。
自然・人・そしてそれに関わる自分を大切に進んでほしいです。

【高橋先生が感じた石井さんの印象】

「推薦入試の面接で話をしたときから、環境問題に興味がある学生でした。
インタープリターになりたいと話していたことや、戸定祭でも子ども達向けのプログラムを実施するために一生懸命に作業していた印象があって、しっかりとした目標を持っているんだなと思いました。
そして今では、大学院の授業に非常勤講師として参加してくれて、学生達に刺激を与えてくれる存在で嬉しく思います。」

石井さん、ありがとうございました!

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